関係部署の「御用聞き」の状態に危機感を持ちながらも、日々の対応に追われて身動きが取れなくなっている調達マネジャーの方へ。関係部署から頼りにされているようでいて、実際には決まった後のことを押し付けられているだけではないか。そんな葛藤を抱えながら、本来の調達主導の動きができないもどかしさを感じていませんか?
この状況を打破するために必要なのは、まず、調達マネジャー自らが関係部署との向き合い方を変え、関係部署にとって「なくてはならないパートナー」になることです。
今回のブログでは、私が調達マネジャー時代に、どのようにして関係部署の信頼を得て、調達主導で調達業務を進める「攻めの調達」を実現するまでの経験談についてお伝えしたいと思います。
今回は、【調達組織風土改革】関係部署の「御用聞き」から脱却するために、調達マネジャーがやるべきこと(経験談)についてお伝えしますので、ぜひご覧ください。
【調達組織風土改革】関係部署の「御用聞き」から脱却するために、調達マネジャーがやるべきこと(経験談)

調達マネジャーだった私が関係部署の「御用聞き」を脱却するために行ったこと(経験談)
私が食品メーカーで調達マネジャーをしていたときのことです。当時関わっていた製品企画開発部の課長から、単なる発注窓口ではなく「意思決定のパートナー」として認めてもらうために実践したことがあります。
まず、取り組んだことは、関係部署との距離を縮めることでした。製品が作られる現場の状況や課題を正しく理解するため、製品企画開発部の課長と同行して、製造工場での打ち合わせに同席しました。また、調達部門で手配する施策用のサンプルについても、私自身が直接引き受け、調達部員に指示を出して円滑に進められるよう配慮しました。
さらに、食材選定の段階では、調達部門で情報収集した仕入先候補を紹介することについても積極的に行いました。
こうした行動を積み重ねた結果、製品企画開発部の課長から深い信頼を得ることができ、最終的な製品の仕様が決まる前の段階で、調達部門に相談してもらえるようになりました。
単に依頼されたサンプルの手配や見積依頼をこなすだけの「御用聞き」から脱却するためには、関係部署と時間を共にし、泥臭い実務から専門的な提案まで能動的に関わることが欠かせません。企画の初期段階で「事前に相談してもらえる関係性」を築けたことが、後手に回らない「攻めの調達」を実現する大きな鍵となりました。
調達マネジャーが関係部署の「御用聞き」を脱却するためにやるべき3つのこと
①関係部署のキーマンと「製造現場の実情」を確認して、課題を自分事にする
②関係部署から依頼された調達実務を自ら引き受け、スピード感で信頼を勝ち取る
【実践例:試作サンプル品の迅速な手配と管理】
③調達部門の情報収集力を活用して、企画の初期段階で選択肢を提示する
【実践例:仕入先からの最新トレンド情報の提供】
企画が決まってから動くのではなく、企画を「作る」段階で積極的に関わっていきます。調達部門から価値のある情報を提供し続けることで、関係部署の中に「早めに相談したほうがプラスになる」という認識が広がり、自然と上流工程から声がかかるようになります。
まとめ
「御用聞き」を脱却するためにやるべきこと① 必要に応じて、関係部署のキーマンと共に製造現場へ足を運び、そこで起きている課題を確認して信頼関係を築く。
「御用聞き」を脱却するためにやるべきこと② 試作サンプル品の手配など、手間だと感じることをを率先して引き受け、迅速に遂行して安心感を与えるる。
「御用聞き」を脱却するためにやるべきこと③ 企画の初期段階から仕入先情報や市場動向を自ら提供し、調達品の選定に関わっていくこと。
まず、関係部署のキーマンと直接会って、困りごとを聴くことから始めてみませんか?
これまでのやり方を変えるのは、勇気がいることかもしれません。しかし、関係部署との関係性を変えて、調達主導で調達業務を進められるようになるためには、まず一歩を踏み出すことが何よりも大切です。
まずは、関係部署のキーマンと直接会って、日々の業務の中で何に困っているのかをじっくり聴くことから始めてみてください。特別な提案を用意する必要はありません。関係部署のキーマンが抱えている課題を、自分自身の課題として捉えるその姿勢こそが、信頼を築くための第一歩となります。
日々の忙しさに追われる中では、つい後回しにしたくなることもあるでしょう。それでも、まずは一つの会話、一つの現場確認から向き合ってみてください。その小さな積み重ねが、いずれ「なくてはならないパートナー」という関係に変わっていきますよ。
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