- 取引先との調整・交渉を任せている新任調達担当者がいる・・・。
- 取引先のペースで話が進んでいて要望を伝えられていない様子で・・・。
- どのように指導すればいいか教えてほしい!
このような悩みをお持ちの調達・購買マネジャーの方へ。
取引先との調整・交渉場面では、取引先の事情や要望に配慮する必要はありますが、調達部門の事情にあまり関心を持たず自社の都合だけを主張する営業担当者の方がいらっしゃいます。
そんな取引先営業担当者と交渉する際、新任の調達担当者は相手のペースに合わせてしまって、こちらの要望を伝えることができないという話を伺います。今回は取引先交渉における心構えについてお伝えできればと思います。
今回は、【調達・購買】取引先交渉で「相手の土俵で話をしない」ことが必要な理由とは?についてお伝えしますので、ぜひご覧ください。
【調達・購買】取引先交渉で「相手の土俵で話をしない」ことが必要な理由とは?
理由① 取引先に有利な条件で結論を出さなければならなくなるから
1つ目は、取引先に有利な条件で結論を出さなければならなくなるからです。
こちらの要望や条件を示さないということは、取引先が提示した条件で合意するということです。もちろん取引先が提示する条件は、自社に不利になるような条件は提示しませんよね。そうなると、どうしても取引先に有利な条件を前提にした結論を出すという話になってしまいます。
例えば値上げ要請の話があったときに、取引先の土俵で話を聞いてしまっていないでしょうか。
2つ目は、個々の対応が甘くなるからです。
個々の対応が甘くなるというのは、取引先の基準と自社の基準のギャップを解消しなければ後々の取引に影響するということです。例えば品質基準で比較したときに取引先の基準よりも自社の基準の方が厳しい場合、個々の対応が甘くなりますよね。
理由③ いったん合意がしまうと後から変えるのは大変だから
3つ目は、いったん合意がしまうと後から変えるのは大変だからです。
いったん取引先と合意してしまうと、「これまで取引先の基準でやってきたのに今さら基準を変えるのは難しいですよ」という話が出てきます。そうなると、そこから自社の基準に変えるために再交渉することは難しくなります。
いったん合意がしまうと後から変えるのは大変になる(例:毎期のコストダウン交渉)
相手の取引基準に理解を示しながら自社の取引基準を伝えて、ギャップを埋めるための話し合いをすることが重要
では、取引先の土俵(基準)で話をしないようにするためにどのようにすればよいでしょうか。
それが、
ことです。
相手の取引基準に沿って対応しないと、「その条件じゃ取引できませんよ」と言われてしまい取引中止になったら困るかもと不安に感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、ギャップを埋めるためにどんなことができるかを話し合うことが調整・交渉するということです。
取引先交渉の場では、自社の取引基準で取引できるようにするために生じる課題をクリアするにはなにをすればいいのか、それをお互いに協力して対応していくという関係づくりをできるようにしていきましょう。その対処ポイントについては、以下のブログでもお伝えしていますので、合わせてご覧ください。
(ご参考)【調達・購買】取引先交渉を効果的に進めるために必要な「質問する力」とは?
まとめ
- 理由① 取引先に有利な条件で結論を出さなければならなくなるから
- 理由② 個々の対応が甘くなるから
- 理由③ いったん合意がしまうと後から変えるのは大変だから
- 相手の取引基準に理解を示しながら自社の取引基準を伝えて、ギャップを埋めるための話し合いをすることが重要
取引先交渉とは、「取引先の基準と自社の基準とのギャップを理解し、そのギャップを埋めていくこと」です。お互いに率直に意見交換ができる関係できるよう、部下への指導やフォローをする際の参考にしてみてくださいね!
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