日々の業務の中で、調達部員がふと漏らす「この発注作業、もっと効率化できないかな」「この仕様、少し無駄がある気がする」といった言葉を耳にすることはありませんか。
こうした声を聞いたとき、調達マネジャーであるあなたは、調達部員たちがその気づきを一歩進めて、改善のための提言や自発的なアクションに変えてくれることを期待されているのではないでしょうか。
現場で実際に手を動かしているからこそ見えてくる小さな違和感は、本来、調達チームをより良くするための貴重なエネルギーになります。その声を単なる不満で終わらせず、調達部員が自ら周囲を巻き込み、課題解決へと踏み出すきっかけにしていきたいですよね。
今回のブログでは、現場の「違和感」を吸い上げ、それを調達チーム全体の力へと昇華させていくための向き合い方についてお伝えします。ボトムアップで風土を変えていくためのヒントを、一緒に探っていきましょう。
今回は、【調達組織風土改革】「これ、おかしいな?」を放置しない!調達部員の不満を調達チーム全体の課題に昇華させる”5つの質問”についてお伝えしますので、ぜひご覧ください。
【調達組織風土改革】「これ、おかしいな?」を放置しない!調達部員の不満を調達チーム全体の課題に昇華させる”5つの質問”

質問①「もし理想的な形があるとしたら、どのように変わるのが一番良いと思いますか?」
調達部員が口にする不満は、現状と理想との間にギャップがあるからこそ生まれるものです。その言葉を単なる愚痴として終わらせず、改善に向けたエネルギーに変えるためには、まず目指すべき「理想の姿」を思い描いてもらうことが大切です。
今の制約を一度脇に置いて、どうなれば業務がスムーズに進み、誰が喜ぶのかを考えてもらうことで、不満は具体的な改善の目的に進化します。
【対話例】
「毎回、関係部署からの見積依頼書が不備だらけで、差し戻しの確認だけで午前中が終わってしまうんです。」
「それは大変ですね。もし理想的な形があるとしたら、どのように変わるのが一番良いと思いますか?」
「そうですね。依頼された時点で必要な情報がすべて揃っていて、仕入先との価格交渉に集中できる状態が理想的です。」
質問②「この悩みは、他の調達部員も同じように直面している可能性はありますか?」
【対話例】
「仕入先ごとに納期回答のフォーマットがバラバラで、手入力でシステムに転記する作業にかなりの時間を取られています。」
「手作業での転記が続くと、他の業務に充てる時間が削られてしまいますね。この悩みは、他の調達部員も同じように直面している可能性はありますか?」
「そういえば、調達部員Bさんも同じような入力作業に苦労していた気がします。もしかすると、部内全体で情報の受け取り方が統一されていないことが原因かもしれません。」
このように、個人の困りごとを「共通の課題」として再定義することで、調達部員の視野を広げ、調達チーム全体を改善へと向かわせるきっかけをつくることができます。
質問③「その違和感を解消するために、すぐに試せそうな小さな改善案はありますか?」
【対話例】
「関係部署からの至急の依頼が多すぎて、本来の計画に基づいた発注業務が後手に回ってしまっています。全社的な運用ルールを変えてもらわないと、どうにもなりません。」
「根本的な解決には全社的な調整が必要ですが、まずは今の状況で少しでも負担を減らすために、すぐに試せそうな小さな改善案はありますか?」
「そうですね。まずは、週に一度行っている関係部署との定例会議で、翌週に発生しそうな特急案件の有無を事前に共有してもらうよう依頼するのはどうでしょうか。」
「良い案ですね。事前に予測が立てば、こちらの作業段取りも組みやすくなります。定例会議に向けて準備を進めてください。」
質問④「関係部署とのやり取りの中で、どの部分を見直せば、お互いの負担が減ると思いますか?」
【対話例】
「設計部門からの図面出図がいつも納期ギリギリで、見積取得や発注が毎回綱渡りの状態です。もっと早く出してほしいと言い続けているのですが、なかなか改善されません。」
「常に急ぎの対応が続くと、確認漏れも心配になりますね。関係部署とのやり取りの中で、どの部分を見直せば、お互いの負担が減ると思いますか?」
「そうですね。図面が完成してから依頼を受けるのではなく、試作段階で先行して品目情報だけでも共有してもらえれば、私たちは見積準備が始められますし、設計部門も後から催促される負担が減るかもしれません。」
「先行情報の共有なら、お互いの手戻りも防げそうですね。まずは設計部門の担当者に、情報の出し方について相談してみましょうか。」
このように、双方にとっての利点を見出す問いかけを行うことで、関係部署を巻き込んだスムーズな業務フローの構築が可能になります。
質問⑤「その問題を調達チーム以外の方にも理解してもらうために、どのようなデータや事例があれば伝わりやすいと思いますか?」
現場の課題を解決するためには、関係部署や経営層の協力を仰ぐ必要がある場面も少なくありません。調達マネジャーが、第三者に伝えるための「根拠」を問いかけることで、調達部員の感情的な訴えを、論理的で説得力のある提案へと進化させることができます。【対話例】
「仕様変更が多すぎて、その都度見積りを取り直している今の状況は異常です。このままでは他の業務が全く進みません。」
「今の状況では、本来集中すべき業務まで圧迫されてしまいますね。この問題を調達チーム以外の方にも理解してもらうために、どのようなデータや事例があれば伝わりやすいと思いますか?」」
「そうですね。直近3ヶ月で発生した仕様変更の回数と、それによって追加で発生した作業時間をグラフにしてみます。あわせて、再見積りによって当初の納期からどの程度遅延したかの実例も挙げてみます。」
「作業時間と納期遅延の実績があれば、問題の深刻さが明確に伝わりますね。その資料を使って、関係部署と改善に向けた協議を進めてみましょうか。」
まとめ調達チームの課題に昇華させる5つの質問
部内会議での問いかけを通じて、調達部員の主体性を引き出す調達マネジメントを実践していきませんか?
部内会議は、単なる進捗報告の場ではなく、現場の課題を調達チーム全体の知恵に変える貴重な機会にすることが可能です。日々の業務に追われる中で見落としがちな調達部員の小さな違和感を、今回ご紹介した5つの質問を使って丁寧に拾い上げてみてください。【無料相談】専門家のサポートを受けながら「調達チームの変化」を実感してみませんか?
部内会議の進め方を変えることは、調達マネジャーにとって勇気がいることですよね。一人で悩みながら問いかけを実践しようとしても、「本当にこれで良いのだろうか」と不安になることもあるかもしれません。お気軽にお問い合わせください。
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