「営業部門からの情報が遅すぎて、検討する時間なんてない。」部内会議の場で、調達部員からそんな切実な訴えを聞き、頭を抱えてしまったことはないでしょうか。
今回のブログは、時間的制約に苦しむ調達部員に、今どのような言葉を掛け、どのような指針を示すべきかについて解説します。調達チームの連帯感を取り戻し、組織として一歩前へ進むためのヒントにしていただけたらと思います。
今回は、【調達部内会議】《Q&A》「営業の所要提示が遅くて交渉できない」と嘆く調達部員に、調達マネジャーはどう答えるべきか?についてお伝えしますので、ぜひご覧ください。
【調達部内会議】《Q&A》「営業の所要提示が遅くて交渉できない」と嘆く調達部員に、調達マネジャーはどう答えるべきか?
Q「営業の所要提示が遅くて交渉できない」と嘆く調達部員に、調達マネジャーはどう答えるべきか?
A 「調達部員を一人で悩ませるのではなく、現状を「組織全体の課題」として一緒に引き受ける姿勢を示してください。相手(営業部門)が変わるのを待つのではなく、今の環境でできる小さな実績を積み上げ、関係部署を動かすための「確かな根拠」を自分たちで作っていくという考え方が重要です。目の前の社内調整を「やらされ仕事」としてではなく、調達部門の環境を変えていくための「最初の一歩」へと捉え直すことが解決の指針となります。」
「調達部員が『営業部門の所要提示が遅くて交渉できない』と嘆く3つの理由
なぜ、部内会議の場で調達部員から「営業部門の対応が遅いために、交渉の時間が取れない」という嘆きが出てしまうのでしょうか。その背景には、調達部門特有の3つの要因が潜んでいます。
理由① 目先の調整に追われてしまい仕入先と交渉する時間を確保できない
調達部員は日々、関係部署からの急な納期調整や、現場で発生する品質トラブルの対応、さらには仕入先からの細かな問い合わせなど、膨大な「差し込み業務」に追われています。目の前の火消しに全力を注ぐあまり、本来のミッションである価格交渉に向けた戦略を練ったり、仕入先とじっくり対話したりするための時間を捻出できなくなっている調達部員が多いです。理由② どのように仕入先と価格交渉すればいいかわからない
特に経験の浅い若手の調達部員に多く見られる傾向ですが、交渉の「具体的なやり方」が分からず、立ち止まっているケースがあります。情報の提示が遅いという状況下では、仕入先から提示された見積書をそのまま受け取り、社内承認を得るだけのルーティン業務になりがちです。「時間がない」という言葉の裏には、限られた時間内でどう交渉の糸口を見つければよいか分からないという戸惑いが隠されています。理由③ 技術・設計部門が仕入先に直接見積依頼をしている
部内会議での方針の示し方
ステップ① 調達部員への共感を示す
いきなり新しい方針を伝えても、疲弊している調達部員の心には届きません。まずは、厳しい制約の中で日頃から最善を尽くしていることを労い、現状の大変さについて理解している姿勢を示すことが重要です。
ステップ② 調達部門の方針を伝える
ステップ③ 調達部員への動機づけをする
「今の状況で交渉を形にできれば、関係部署からの信頼が高まり、無理な依頼が来る前に相談してもらえるような環境へと変えていくことができます。」
「限られた時間の中で成果を出す経験は、皆さんの交渉スキルの向上に直結します。それは将来的に、より難易度の高い案件でも対応できるという自信に繋がるはずです。」
まとめ
調達部員の嘆きの背景には、時間不足やスキルの不足、関係部署との連携不備といった構造的な課題が存在します。これらを放置したまま精神論を説くのではなく、まずは現状を正しく理解し、調達部門としての「取り組み方」を再定義することが、調達マネジャーの大切な役割です。
まずは、次回の部内会議において、現場で奮闘する調達部員への「共感」を言葉にすることから始めてみてください。その上で、自分たちの取り組みによって関係部署を動かしていくための前向きな方針を示すことが、調達部員の「もう一度頑張ってみよう!」というやる気を引き出すきっかけになると思います。
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