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調達人材育成に役立つ「ナレッジマネジメント」の進め方

調達人材育成に役立つ「ナレッジマネジメント」の進め方


  • 調達・購買部員の底上げをしたいが・・・。
  • 調達・購買部員によってレベルの差がある・・・。
  • 調達・購買部門全体で底上げするためのポイントについて教えてほしい!
調達・購買部員の底上げを進めたいとお考えの調達・購買部門長・マネジャーの方へ。ベテランから新人までいろいろな部員がいる中で、調達・購買部門全体で底上げするとなると、どうすればいいか悩みますよね。

「ナレッジマネジメント」という言葉をご存知でしょうか。調達・購買部員が持つ感覚やノウハウ(暗黙知)を調達・購買部門全体で管理・共有(形式知)するというものです。特にベテラン部員には、言語化されていない貴重な知恵やノウハウがたくさんありますので、その貴重な知恵やノウハウを調達・購買部門全体で共有することで底上げをすることができます。今回のブログでは、「ナレッジマネジメント」の進め方についてご紹介できればと思います。

今回は、調達人材育成に役立つ「ナレッジマネジメント」の進め方についてお伝えしますので、ぜひご覧ください。


調達人材育成に役立つ「ナレッジマネジメント」の進め方



調達・購買部員が持つノウハウを調達・購買部門全体で管理・共有する

まず、「ナレッジマネジメント」について確認していきましょう。

「ナレッジマネジメント」とは、
  • 調達・購買部員が持つ感覚やノウハウ(暗黙知)を調達・購買部門全体で管理・共有(形式知)する
ことです。

暗黙知とは、業務に取り組む中で身に付けた「勘」や「感覚」のように、個人が持つ知識や経験の中で「言語化できず、他者に伝授するのが難しい知識」のことで、形式知とは、マニュアルや社内FAQのように「言語化され、他者に共有できる状態になった知識」を指します。例えば以下のとおりです。

調達・購買部門における「暗黙知」と「形式知」(例)

  • 取引先との交渉は、調達・購買部員がこれまでの「経験」「感覚」で行っている(暗黙知)
  • 取引先との交渉スキルを言語化して、調達・購買部門内で共有できている(形式知)

「暗黙知」を「形式知」にする4つのプロセス

では、「暗黙知」を「形式知」にするにはどのように進めたらいいでしょうか。それが、4つのプロセスです。

「暗黙知」を「形式知」にする4つのプロセス

  1. 共同化プロセス
  2. 表出化プロセス
  3. 結合化プロセス
  4. 内面化プロセス
それぞれ、お伝えしていきます。

①共同化プロセス

共同化プロセスは、言葉ではなく何かしらの体験や経験によって、暗黙知を他人に移転させます。ベテラン調達・購買部員の仕事を見て覚える、一緒にやってみるなどのことです。ここではまず暗黙知を暗黙知として伝えられれば問題ありません。相互理解を深めることが重要で、身体や五感を使いながら勘や感覚などを表現して他者に共有します。例えば以下のとおりです。

取引先交渉のスキル(例)

  • ベテラン調達・購買部員の取引先との交渉を同席することでスキルを身につける

②表出化プロセス

次に表出化プロセスは、暗黙知から形式知へと変化させる段階です。個人の持つ勘やノウハウなどの暗黙知を、言葉や図解などに表して他人と共有します。調達・購買マネジャーへ同僚の調達・購買部員への報告や業務のマニュアル化などがそれにあたります。例えば以下のとおりです。


取引先交渉スキル(例)

  • ベテラン調達・購買部員が取引先交渉のノウハウをマニュアルにまとめる

③結合化プロセス

結合化プロセスでは、先ほどのプロセスで表出された知識を他の知識と組み合わせることで、新たな知を創り出します。自分の仕事に他人の知識やノウハウを取り入れることで、新たな方法で業務の効率化を図ったり、新たなアイデアを発見するなどが挙げられます。なお、このプロセスで生まれた新たな知は、組み合わされたとしても形式知のままの状態となります。例えば以下のとおりです。


取引先交渉スキル(例)

  • ベテラン調達・部員がマニュアル化した取引先交渉マニュアルを調達・購買部員同士で共有して、ブラッシュアップする

④内面化プロセス

内面化プロセスは、結合化プロセスによって新たに創出された形式知を、各個人で習得するために反復練習等を行うことでまた自分のものとし、形式知から個人の暗黙知へとまた変化する段階です。例えば、新しく導入したソフトウェアなどの操作を繰り返し行うことで、いちいちマニュアルを見なくても素早く操作でき、さらにその個人なりの工夫(暗黙知)が生まれるというものです。取引先交渉スキルの例としては以下のとおりです。


取引先交渉スキル(例)

  • ブラッシュアップされた取引先交渉マニュアルをそれぞれの調達・購買部員が実践する中で、各自が工夫して新たなノウハウが生まれる

こうした共同化〜内面化の4つのプロセスを絶えず繰り返すことで、個人の知識や技術がスキルアップし、結果として組織全体の知識や技術が知識資産となって蓄積されていきます。



まずは、「困りごと共有会議」から始めてみる

いきなり、4つのプロセスをやりましょうといっても難しいなと感じられる方もいらっしゃるかもしれません。まずは、「困りごと共有会議」から始めてみることをおすすめしています。詳しくは、以下のブログでご紹介していますので、合わせてご確認ください。

【関連ブログ】調達・購買部門の組織風土を変える「困りごと共有会議」とは?

調達・購買部門の組織風土を変える「困りごと共有会議」とは? うちの調達・購買部員は、個人プレーになっていて・・・。いざ、チームで協力して進めようという時にまとまりがない・・・。チーム一丸なって動けるような組織風土に変えたい!このような悩みをお持ちの調達・購買部門長・マネジャーの方へ。私も調達・購買部...
 


まとめ

  • 「ナレッジマネジメント」とは、調達・購買部員が持つノウハウを調達・購買部門全体で管理・共有する
  • 「暗黙知」を「形式知」にするには、4つのプロセスで行う
  • まずは、調達・購買部門内で「困りごと共有会議」から始めてみる
ベテランの調達・購買部員には、「形式知」になっていない貴重な知識やノウハウがあります。「ナレッジマネジメント」を行うことで、調達・購買部員の底上げや調達・購買部門の組織力強化につながっていきますので、ぜひ試してみてくださいね!


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