- 昔から長く取引している取引先があるが・・・。
- 別の取引先に切り替えようとしたら泣きつかれてしまって・・。
- どのように対応したらいいか教えてほしい!
このような悩みをお持ちの調達・購買マネジャーの方へ。
相見積もりをした結果、取引先を変更すべきと判断したものの、現状の取引先に泣きつかれてしまって困ってしまうことはないでしょうか。
私も調達部門で仕事をしていたときに経験があります。小規模事業者の取引先で、社長自ら「価格は下げますので続けさせていただけないでしょうか。」「大学生になる息子がいて卒業するまではなんとかお願いしたいのです」という事情でした。
私も家族がいますのでお気持ちはわかりますが、そのような理由で取引を継続することはなかなかできないですよね。
このような状況になる前にやっておくべきことがありますので、今回はその点についてお伝えしたいと思います。
今回は、【調達・購買】取引終了の際、取引先に泣きつかれないようにするための対処ポイント3つについてお伝えしますので、ぜひご覧ください。
【調達・購買】取引終了の際、取引先に泣きつかれないようにするための対処ポイント3つ
ポイント① 新規取引時に「コストダウン活動」の取り組みについて説明する
1つ目は、新規取引時に「コストダウン活動」の取り組みについて説明することです。
新規取引を開始する場面では、口座開設の準備や取引条件の確認などに追われてしまい、毎期の「コストダウン活動」についての話が後回しになってしまいがちです。
また、新規取引時の購入価格の条件提示については「背伸び」する傾向があります。その後のコストダウン交渉では、「取引開始時にがんばりすぎてしまったので、これ以上のコストダウンは厳しいです」と回答をするという話をよく聞きます。
新規取引開始のタイミングで、毎期の「コストダウン活動」の取り組みについての説明も合わせてしておくことが必要です。
ポイント② 既存の取引先に対しても定期的に「コストダウン活動」の協議を行う
2つ目は、既存の取引先に対しても定期的に「コストダウン活動」の協議を行うことです。
これまで「コストダウン活動」を行ってこなかった既存の取引先に対しても、協議する機会をつくることが重要です。なぜなら、定期的に協議をしておけば、いざ取引中止の選択をした場合に、「取り組み状況を考慮した結果、取引中止せざるを得なくなりました」という理由を説明することができるからです。
たとえゼロ回答であっても、まずは「コストダウン活動」についての協議を実施していきましょう。
ポイント③ 主要取引先を中心に「取引先評価」をもとに意見交換する
3つ目は、主要取引先を中心に「取引先評価」をもとに意見交換することです。
取引を中止するにあたって調達担当者の気分や好き嫌いで判断したと思われてしまうと、取引先から見直しを求められたり、反発されることがあります。対策として、「取引先評価」などの客観的な評価資料などを用意して定期的に意見交換することで、取引先に理解していただくことが重要です。
低い評価が続いてしまっていた場合、それを取引中止の理由の根拠の一つとして説明することができます。
まとめ
- ポイント① 新規取引時に「コストダウン活動」の取り組みについて説明する
- ポイント② 既存の取引先に対しても定期的に「コストダウン活動」の協議を行う
- ポイント③ 主要取引先を中心に「取引先評価」をもとに意見交換する
いきなり取引中止を伝える前に、これまでの取引について事前に確認しておくことがポイントです。特に長く取引をしてきた取引先であれば、これまでの取り組みに敬意を払い丁寧に応対できるようにしていきたいですね。
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