- 新任の調達担当者に調整・交渉を任せているが・・・。
- 取引先から値上げ要請が続いていて・・。
- どのように対応したらいいか教えてほしい!
このような悩みをお持ちの調達・購買マネジャーの方へ。
「物流・運送業界を取り巻く2024年問題」「従業員の昇給による労務費高騰」などの影響により、取引先から値上げ要請を受ける機会が増えてきているのではないでしょうか。
部下から相談を受けたときにどのように判断べきか判断に迷うこともあるかと思います。ポイントは、「承認に必要な情報を用意することですよ」とお伝えしています。
今回は、【調達・購買】調達マネジャーが値上げ要請を承認するときに必要な情報とは?についてお伝えしますので、ぜひご覧ください。
【調達・購買】調達マネジャーが値上げ要請を承認するときに必要な情報とは?
1つ目は、「背景・経緯・理由」です。
取引先からの値上げ要請を受けた時にまず確認すべき情報になります。例えば、以下のとおりです。
- (背景)以前から原材料高騰が続いていた
- (経緯)これまで経営努力をして現状価格を維持してきた
- (理由)これ以上、現状価格での供給は厳しいので、〇%の値上げを了承してほしい
調達マネジャーさんの部下は、「背景・経緯・理由」ついて確認できていますでしょうか。もし、確認できていないようであればフォローしていきましょう。
必要な情報②「懸念事項の洗い出しと対応策の検討」
2つ目は、「懸念事項の洗い出しと対応策の検討」です。
懸念事項は、値上げ要請を受けるにあたって想定される懸念について整理することです。その懸念事項を洗い出し、それぞれ対応策を検討します。例えば以下のとおりです。
取引先からの値上げ要請に対しての懸念事項の洗い出しと対応策の検討(例)
- ①便乗値上げ ⇒ 相場上、妥当な値上げ幅であることを確認済み
- ②さらなる値上げ ⇒ 少なくとも一年間は維持できる見通しであることを確認済み
- ③コスト削減活動 ⇒ 引き続き活動を行い、値上げ幅の抑制ができた場合は、見直しを行うことで合意済み
調達マネジャーさんの部下は、「懸念事項の洗い出しと対応策の検討」はできていますでしょうか。もし、確認できていないようであればフォローしていきましょう。
必要な情報③「承認しないことによるリスクを想定する」
3つ目は、「承認しないことによるリスクを想定する」です。
「しばらく様子見てから判断しようかな」「今、忙しいから後でどう対応するか決めよう」といった結論の先送りをするとリスクが高まります。結論を先送りすることによるリスクをイメージしておくと、承認するために必要な情報を揃えて対応しようという意識を持つことができるようになります。例えば以下のとおりです。
値上げ要請を承認しないことによるリスクを想定する(例)
- ①供給への影響 ⇒ 材料調達が滞ることで納期に影響する可能性あり
- ②生産への影響 ⇒ 生産量低下により人員確保に影響する可能性あり
- ③③経営への影響 ⇒ 財務状況が悪化、倒産リスクへ発展する可能性もある
調達マネジャーさんは、承認しなかった場合のリスクについて想定できていますでしょうか。もし、できていないようでしたら一度チェックしてみましょう。
まとめ
- 必要な情報①「背景・経緯・理由」
- 必要な情報②「懸念事項の洗い出しと対応策の検討」
- 必要な情報③「承認しないことによるリスクを想定する」
調達マネジャーさんの部下は、取引先から値上げ要請を受けた時に承認に必要な情報を用意していますでしょうか。もし、どのように承認したらいいか迷うことがありましたら参考にしてしてみてくださいね!
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