- 3年目調達担当者の部下がいる・・・。
- これから調達部門の中心メンバーとして活躍するために学習の機会をつくりたいと思っているけど・・・。
- どんなテーマで学習機会をつくったらいいか教えてほしい!
このような悩みをお持ちの調達マネジャーの方へ。
学習機会をつくりたいと思っていても、どんなテーマがいいか悩みますよね。
「関係構築力」という言葉をご存知でしょうか?
「関係構築力」とは、対人関係を円滑にするために必要なヒューマンスキルのことです。調達部門の仕事は、マネジャーさんのフォロー、後輩指導、関係部門との調整、取引先との交渉といった対人関係を抜きにして仕事を進めることができません。
この機会に、調達部門で仕事をする上で欠かせない「関係構築力」について理解を深めていただき、学習テーマとして検討していただけたらと思います。
今回は、3年目調達担当者が活躍するために欠かせない「関係構築力」とは?についてお伝えしますので、ぜひご覧ください。
3年目調達担当者が活躍するために欠かせない「関係構築力」とは?
3年目調達担当者を取り巻く環境
まず、3年目調達担当者を取り巻く環境についてお伝えしていきます。
冒頭で、調達部門での仕事は対人関係を抜きにして仕事を進めることはできませんということをお伝えしました。以下の図をご覧ください。
3年目調達担当者を取り巻く環境
強調しておきたいことは、図の中心にある「若手社員」は、通常係長級の役割(部門間の調整や外部関係者との交渉等)ということです。調達部門では担当者になった時点で、関係部門との調整や取引先との交渉を行う必要が出てきます。調達担当者の育成の難しさがその点にあることをご理解ください。
詳しくは以下のブログでお伝えしていますので、合わせてご覧ください。
調達部門の入社3年目社員を自律させるために必要なことは?
調達部門の入社3年目社員を自律させるために必要なことは?
入社3年目の調達担当者がいる…。指導係をつけていて、そろそろ自律させたいがうまくいっていない…。入社3年目調達担当者を自律させるために必要なことを知りたい!という悩みをお持ちの調達部門のマネジャーの方へ。「入社3年目だし、そろそろ自律してほ...
「関係構築力」とは?
調達担当者を取り巻く環境についてご理解いただいたところで、本題の「関係構築力」についてお伝えしていきます。
「関係構築力」とは、
になり、ヒューマンスキルという言い方をします。
ヒューマンスキル(関係構築力)には、7つの要素があります。
ヒューマンスキル(関係構築力)の7つの要素
- コミュニケーション力(周囲とより良い関係を構築し、円滑に意思疎通をする力)
- リーダーシップ(メンバーと一緒に定めた目標に向かって取り組み、目標を達成する力)
- ネゴシエーション力(交渉力)(双方が納得・合意できる状態にできる力)
- プレゼンテーション力(自分の思いや考えを的確に伝えて相手を動かす力)
- コーチング力(相手に気づきや自発的な行動を促し、目標達成に向けて伴走していく力)
- ヒアリング力(相手の意図を正しく理解する力)
- 向上心(自ら目標を設定し、達成のために必要なスキルを磨き続ける力)
これまでお伝えしてきたとおり、調達担当者は「関係部門との調整」「取引先との交渉」「上司や先輩のフォロー」「後輩の指導」という4つの方向で良好な関係を構築して仕事を進めていく必要があり、それを「関係構築力」として高めていくことが大切です。
「関係構築力」を高めるポイント
では、どのようにして「関係構築力」を高めていけばいいのでしょうか?ポイントは3つです。
ポイント① OJTで教育する
1つ目は、OJTで教育することです。
OJTとは、
のことで、3年目調達担当者への指導を職場で行っていく形になります。
職場ですぐに行うことができる反面、OJT担当者が指導するための時間を確保しなければならず、OJT担当者の負担が大きいという課題があります。もし、専属の教育係をすぐにつけることが難しいという調達マネジャーさんは、まず「関係構築力」の大切さを部下に伝えること(動機づけすること)から始めてみましょう。例えば以下のとおりです。
(例)「関係構築力」の大切さを伝える(動機づけする)
- 「調達部門の担当者は、自分一人で仕事をすることができない仕事です。」
- 「関係部門と取引先の間に入って調整や交渉を行うことも担当者の大切な仕事です。」
- 「そのためには、関係者の人たちと良好な関係づくりを行うことができるようになる必要があります。」
- 「調達のルーティン業務(見積依頼など)ができるようになることと並行して、関係づくりにも目を向けて対応できるようになっていきましょう。」
おすすめは、調達マネジャーさんご自身が関係づくりで大切にしてきたことや、そのことで調整や交渉がうまくいった例をご紹介いただくと、より部下がイメージしやすくなります。
ポイント② 自己学習を促す
2つ目は、自己学習を促すことです。
関係構築力に関わるテーマに関する本を読んだり、セミナーに参加することで、部下自身で自己学習の機会をつくっていく形です。
今後仕事で必要だと思うテーマを自分で学習する習慣が定着すると、部下の成長スピードがアップするというプラス面があります。もし、調達マネジャーさんの部下の学習習慣が定着していないようであれば、声をかけて動機づけしていきましょう。例えば以下のとおりです。
(例)「関係構築力」を学習することの大切さについて動機づけする
- 「関係部門や取引先とのコミュニケーションはうまくいっていますか?」
- 「もし、うまくいっていない部分があれば、おすすめ本があるので試しに読んでみたらどうでしょうか。」
- 「本を読む習慣が身につくといろいろなことが学べるし、成長のスピードもアップしてもっと活躍できるようになりますよ。」
ポイント③ 研修を実施する
3つ目は、研修を実施することです。
研修で学ぶことのプラス面は、3年目調達担当者に必要となる「関係構築力」を身につけるためプログラムをカスタマイズして実施することができる点です。調達マネジャーさんの部署の状況や課題などに合わせて研修を行うことで、より実践的な内容で学習することができます。
応援のチカラ企業研修では、調達部門向け特化研修をご提供しており、それぞれの企業の調達部門の課題やご要望に合わせてカスタイマイズしたプログラムをご提案することが可能です。
詳しくは以下のブログでお伝えしていますので、合わせてご覧ください。
応援のチカラ企業研修のご紹介
応援のチカラではどのような研修をやっているのか・・・。ホームページを見たけど、詳しい内容を知りたい・・・。応援のチカラ企業研修の全体像について教えてほしい!「応援のチカラの主張」、「応援力企業研修」のページを見たけど、詳しい内容を教えてほし...
まとめ
- 3年目調達担当者を取り巻く環境は、担当者にして係長級の役割(部門間の調整や外部関係者との交渉等)を任せられる難易度の高い環境である。
- 「関係構築力」とは、他者と良好な関係を築き、維持しながら仕事を進めていく能力であり、3年目調達担当者が活躍するために必要な能力である。
- 「関係構築力」を高めるポイントは、①「OJTで教育する」②「自己学習を促す」③「研修を実施する」。
調達担当者の置かれている環境、その環境に対応するために必要な「関係構築力」とは何か?、「関係構築力」を高めるのための3つのポイントについて理解していただけましたでしょうか?もし気になる点やご質問等がございましたら、無料でご相談をお受けしていますのでお気軽にお声がけください。