- 現場のマネジャーや人事担当者が注意しても行動を改めない問題社員がいる・・・。
- 研修の受講態度も悪くて困っている・・・。
- 研修を厳しくやってもらえるか知りたい!
このような悩みをお持ちの研修担当者の方へ。
扱いに困る社員にどう対応していいか悩みますよね。
研修担当者の方から「研修を厳しくやってもらえますか?」というご質問をいただくことがあります。
こういったご質問をいただくときに、研修講師として気をつけていることがあります。
今回は、【研修講師へのご質問】「研修を厳しくやってほしいのですが可能ですか?」についてお伝えしますので、ぜひご覧ください。
【研修講師へのご質問】「研修を厳しくやってほしいのですが可能ですか?」「厳しくやってほしい」理由は?
まず、研修担当者の方からご質問いただく「厳しくやってほしい」の理由について、お伝えしていきます。
ご質問いただいた場合は、研修担当者の方から詳しくお話をお伺いするようにしています。なぜなら、詳しい事情(背景や理由など)をお伺いした方が満足度の高い研修をご提供することができるからです。
厳しくやってほしい理由をまとめると、以下のとおりになります。
つまり、現場のマネジャーの方や人事担当者の方が注意しても改善されないので、研修で厳しく指導してほしいという理由になります。
しかし、この言葉通り厳しく指導してしまうと、研修後のアンケートで「講師からの指導が厳しくてやりづらかった」といった回答をいただくこともあり、全体の満足度が下がってしまうリスクがあります。
研修で心がけていること3つ
「厳しくやってほしい」というご要望をいただいた場合に、心がけていることが3つあります。
ポイント①は、グランドルールを工夫することです。
グランドルールとは、研修の始めにお伝えする「受講者全員に守ってほしい注意事項」のことです。「携帯電話の取り扱い」「体調を崩された時の対応」「グループワークでは積極艇に発言しましょう」といったことをお伝えして、スムーズに進行できるようにご案内します。このグランドルールにご要望を盛り込むようにしています。たとえば以下のとおりです。
(例)グランドルールへの盛り込み方「協調性が足りない社員」
- 研修目的を伝える(受講される方が研修で学んだことを活かして、より活躍してほしいという目的で開催しているので積極的に取り組んでほしい)
- 受講姿勢が研修効果に影響することを伝える(発言することが他のメンバーへの学びになるので積極的に参加してほしい)
- チームワークの向上も研修目的であることを伝える(他のメンバーと協力して取り組むことでチームワークを学んでほしい)
ポイント②は、ご要望を研修内容に盛り込むことです。
もともと研修は、受講される方に求められている役割を果たすために必要な知識・スキルを習得したり、職場の問題や課題を解決できる方法を学ぶというのが主な目的です。(もちろん、受講対象者によってテーマや内容は変わってきます。)その観点から、研修内容に盛り込むことは、問題の社員の方だけでなく全受講者の方にとっても学びになります。
たとえば、以下のような形で研修内容を変更していきます。
(例)研修内容への盛り込み方(協調性のない社員)
- チームワークのテーマを追加する
- チームワークで必要な要素をグループで話し合う
- グループ発表を行い、全体共有する
- 講師からのフィードバックで、気づきや学びを実践で活かすための動機づけをする
ポイント③は、個別フォローをすることです。
「グランドルール」や「研修内容」に盛り込んだとしても当事者意識を持てない場合も出てきますので、個別にフォローをしていきます。フォローの仕方は以下のとおりです。
(例)個別フォローの仕方
- 事前に個別フォローしてほしい受講者の方のお名前を伺う
- 研修の最初の方でご挨拶する(わからないことがあれば遠慮せず質問して欲しい等の声かけをする)
- グループワーク中は、重点的にフォローするようにする(声をかけて発言を促したりする)
- 前向きな姿勢や前向きな発言をした時に褒める
- それでも態度が変わらない場合は、休憩時間や昼食時間に動機づけをする(研修目的や期待感を伝える)
これまでの私の経験上、ここまで個別フォローを行うと行動に変化が現れてきます。もちろん、他の受講者の方へのフォローも並行して行いながら対応しています。
まとめ
- 「厳しくやってほしい」の理由は、現場のマネジャーや人事担当者が注意しても改善されないので、研修で厳しく指導してほしいということ
- 研修で心がけていること① グランドルールを工夫する
- 研修で心がけていること② ご要望を研修内容に盛り込む
- 研修で心がけていること③ 個別フォローをする
「扱いづらい社員もいるんだけどご相談できますか?」とお悩みの研修担当者の方、お気軽にご相談ください。詳しいご事情をお伺いした上で、対応いたします。