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3年目調達担当者に身につけてほしい!関係部門との調整に役立つ「ヒアリング力」とは?

3年目調達担当者に身につけてほしい!関係部門との調整に役立つ「ヒアリング力」とは?


  • 入社3年目調達担当者がいる・・・。
  • 関係部門との調整を苦手にしているようだ・・・。
  • 関係部門との調整ができるようにするための指導ポイントを教えてほしい!

このような悩みをお持ちの調達マネジャーの方へ。


関係部門との調整が苦手な部下をどう指導したらいいか悩みますよね。


関係部門との調整ではまず相手を話を理解することが大切ですとお伝えしています。そのためには「ヒアリング力」が欠かせません。部下のヒアリングを高めるためにどのように指導したらいいかチェックしていただけたらと思います。


今回は、3年目調達担当者に身につけてほしい!関係部門との調整に役立つ「ヒアリング力」とは?についてお伝えしますので、ぜひご覧ください。



3年目調達担当者に身につけてほしい!関係部門との調整に役立つ「ヒアリング力」とは?


ヒアリング力とは?

まず、ヒアリング力についてお伝えしていきます。

ヒアリング力とは、相手が求めていることを引き出す力です。求めていることというのは、例えば以下のとおりです。

(例)求めていること
  • 仕事で依頼したいこと
  • 依頼するにあたって不安に思っていること
  • これまでの対応で不満があって解消してほしいこと
特に、不安や不満というのはなかなか面と向かって言いづらいことがあります。その言いづらい「本音」の部分について話しやすい雰囲気をつくることもヒアリング力に含まれます。その本音の部分を理解することができると、求めていることに対してどう対応すればいいかが具体的になるので調整がしやすくなっていきます。



関係部門との調整で「ヒアリング力」を活用するポイント

次に、関係部門との調整で「ヒアリング力」を活用するためのポイントについてお伝えしていきます。ポイントは3つです。


ポイント① 関係部門の要望を具体化するためのヒアリングをする

1つ目は、関係部門の要望を具体化するためのヒアリングをすることです。

調整するためには調整内容を具体化する必要がありますが、関係部門の担当者によっては詳しい内容を説明してもらえない場合もあります。例えば、関係部門の担当者自身も配属直後で、仕事の流れを把握できていない中で依頼しているケースです。こういうケースでは、調達担当者の方から質問してヒアリングを行い整理することで具体化することができます。例えば以下のとおりです。

(例)生産管理部門との納期調整の場合
  • (生産管理部門担当者)「A部品の納期調整をお願いします。」
  • (調達担当者)「A部品の納期調整ですね。希望の納期はいつですか?」
  • (生産管理部門担当者)「3月11日の生産までに必要なのですが・・・。」
  • (調達担当者)「3月11日ですね。検品の日程を考えると遅くとも2日前までには工場に入荷する必要がありますか?」
  • (生産管理部門担当者)「そうですね、検品の日程も含めて間に合うように調整してほしいです。」
  • (調達担当者)「わかりました。3月9日までに入荷できるように取引先に話をして回答しますね。」
  • (生産管理部門担当者)「ありがとうございます。よろしくお願いします。」

このケースの場合、調達担当者の方から検品の日程を含めた納期で調整する形でいいかどうかヒアリングしています。この確認作業をしないまま3月11日で調整しようとした場合、生産に間に合わないという状況になってしまいますので、ヒアリングすることが重要だとお分かりいただけると思います。

調達マネジャーさんの部下は、関係部門の要望を具体化するためのヒアリングができているでしょうか。ご紹介したケースのように、調整するために確認すべきことをヒアリングできているか部下から報告や相談を受けたときにチェックしてみましょう。


ポイント② 関係部門が不安に思っていることをヒアリングする

2つ目は、関係部門が不安に思ってることをヒアリングすることです。

ポイント①のケースを立場を入れ替えて理解していただくとわかりやすいかと思います。まだ経験の浅い調達担当者が対応することについて、「きちんと対応してもらえるか心配だな・・・」と感じている関係部門の担当者もいますよね。その場合、ヒアリングで不安を感じ取ることができれば、不安を払しょくするためになにを伝え、対応すべきことを具体化することができます。例えば以下のとおりです。

(例)生産管理部門との納期調整の場合
  • (生産管理部門担当者)「A部品を3月11日の生産に間に合うように検品の日程を含めて3月9日に入荷できるように納期調整をお願いします。」
  • (調達担当者)「3月9日ですね。わかりました。取引先に話をしてみます。」
  • (生産管理部門担当者)「よろしくお願いします。3月9日に間に合いそうですか?」
  • (調達担当者)「取引先に確認してみないとなんとも言えないのですが・・・。」
  • (生産管理部門担当者)「3月11日の生産日程をずらすことが難しいので間に合うように調整してほしいのですが・・・。」
  • (調達担当者)「ご心配をおかけして申し訳ございません。こちらの事情を伝えて間に合うように取引先にお願いするようにします。」
  • (生産管理部門担当者)「ありがとうございます。よろしくお願いします。」

このケースの場合、A部品が入荷できない場合にどのような影響があるかをヒアリングできていると、少なくとも取引先にこちらの事情を理解したもらった上で、ベストの対応をしてもらえるようになります。生産管理部門の担当者はその対応をしてもらえるかどうか心配しているのですが、調達マネジャーさんの部下は関係部門の担当者に対してどのような対応をしているでしょうか?、調達部門での調整がうまくいかない場合の影響などについてヒアリングできているか部下から報告や相談を受けたときにチェックしてみましょう。


ポイント③ 関係部門がこれまでの対応に不満があって解消してほしいことをヒアリングする

3つ目は、関係部門がこれまでの対応に不満があって解消してほしいことをヒアリングすることです。

関係部門が感じている調達担当者への不満を感じていても、なかなか直接言いづらい部分がありますがヒアリングすることができると、優先して対応すべき課題が具体化されるので調整しやすくなっていきます。例えば以下のとおりです。

(例)生産管理部門との納期調整の場合
  • (調達担当者)「A部品の納期調整についてですが、3月9日に入荷することができますという回答をいただきました。」
  • (生産管理部門担当者)「ありがとうございます。助かりました。」
  • (調達担当者)「こちらこそ、ご心配をおかけして申し訳ございませんでした。今回の対応でなにか気になることや要望はありますか?」
  • (生産管理部門担当者)「そうですね、もともと3月9日で予定されていたので遅れる場合は早めに連絡いただきたいですし、以前も同じことがありました。」
  • (調達担当者)「お話しいただいてありがとうございます。ご指摘いただいた点について、取引先にご要望を伝えます。」
  • (生産管理部門担当者)「ありがとうございます。よろしくお願いします。」

今回のケースでは、ヒアリングすることで「納期遅延の連絡は早めにしてほしいのにしてもらえない」「実は以前から同じようなことがあったのでなんとかしてほしい」という不満があることがわかりました。こういった不満をそのままにせずに対応していくことで、問題の芽を摘み取ることができるようになっていきます。調達マネジャーさんの部下は、関係部門の不満をヒアリングして対応することができているでしょうか?部下の報告や相談を受けたときにチェックしてみましょう。


まとめ

  • ヒアリング力とは、「相手が求めていることを引き出す力」のこと。相手が言いづらい本音を聞き出すことができると調整がスムーズに行くので重要である。
  • 関係部門との調整で「ヒアリング力」を活用するためのポイントは3つある。
  • ポイント① 関係部門の要望を具体化するためのヒアリングをする
  • ポイント② 関係部門が不安に思ってることをヒアリングする
  • ポイント③ 関係部門がこれまでの対応に不満があって解消してほしいことをヒアリングする

関係部門との調整をスムーズにできている調達担当者は、「どうにもならない状況」になる前の段階で、関係部門の担当者の「本音」をヒアリングして対応できています。まずは、調達マネジャーさんの部下がどのような対応をしているか把握してみることから始めてみてくださいね!



入社3年目調達担当者のための応援マインドセットをテーマにした研修を行っています。

(今回お伝えした「ヒアリング力」に関連する内容も含んでいます。)

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